太平ビルサービス分会は、3月17日(火) 18時30分から大東市民会館内会議室にて、2026年度春闘団体交渉を実施しました。
合意には至りませんでしたので、下記の日程で会社との2回目の春闘団体交渉を実施します。
賃金アップ、職場要求等の交渉です。
組合員の参加をお願いします。
【日程】
4月15日(水) 18時30分~
【場所】
大東市民会館内会議室
JR「住道駅」下車 徒歩9分
※大東市民会館への行き方は、下記のホームページを参照してください。
太平ビルサービス分会は、3月17日(火) 18時30分から大東市民会館内会議室にて、2026年度春闘団体交渉を実施しました。
合意には至りませんでしたので、下記の日程で会社との2回目の春闘団体交渉を実施します。
賃金アップ、職場要求等の交渉です。
組合員の参加をお願いします。
【日程】
4月15日(水) 18時30分~
【場所】
大東市民会館内会議室
JR「住道駅」下車 徒歩9分
※大東市民会館への行き方は、下記のホームページを参照してください。
下記の日程で会社との春闘団体交渉があります。
賃金アップ、職場要求等の交渉です。
組合員の参加をお願いします。
要求内容は組合員専用サイトで確認できます。
【日程】
3月17日(火) 18時30分~
【場所】
大東市民会館内会議室
JR「住道駅」下車 徒歩9分
※大東市民会館への行き方は、下記のホームページを参照してください。
《4月5日🌸お花見について》
午前9時に難波を出発する予定ですが、8時40分頃にバスの配車をいたします。
全員が揃った時点で出発いたしますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

2月26日名古屋高裁で有期労働者に関する注目の判決があった。
「名古屋自動車学校」の指導員が60歳定年後再雇用で基本給、賞与等労働条件が大幅に低下したのは違法だと提訴したもの。
名古屋地裁、高裁は正職員と再雇用有期労働者の格差は違法と判断、差額の支給を命じたが、最高裁は格差の違法性について審理不十分として差し戻した。
今回の判決はこの差し戻し審での判決である。
地平線1月7日号「非正規労働者の待遇改善を飛躍的に勝ち取ろう」で触れたように、非正規労働者にたいする正規労働者との不合理な待遇格差を禁じる方向が明確になってきている。
この差し戻し審判決はその流れを一層確かなものとしている。
差し戻し審判決では二審高裁判決の基本給、賞与の格差は違法の判断を維持し、新たに基本給、賞与のそれぞれの性質、支給目的をより具体的に明らかにして格差を違法と判断した。
教習所指導員の正職員と再雇用有期労働者の基本給は、同一の仕事の内容に基づいた職務給的なものであり、半額以下の格差は違法、賞与も同率の計算式を適用するよう求めた。
さらに経営側の不誠実な対応も判断の根拠とした。待遇格差を設ける理由の説明を経営者に強く求めるパート有期法に基づく判断である。
判決は昨年11月厚生労働省が示した「短時間・有期雇用労働者および派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止に関する指針」(ガイドライン案)に沿った内容になっている。
このことは旧労契法20条がパート有期労働法に改編された流れをより明確にするものである。
旧労働契約法20条で争われた長澤運輸事件、ハマキョウレックス事件等の最高裁判決は、大きく方向を変えようとしている。
上記旧労契法下判決では、精勤手当、通勤手当の格差について是正を命じたが、基本給、賞与については判断を避けることが多かった。差し戻し審は基本給、賞与についても不合理な待遇格差をはっきりと禁じるものとなっている。
またガイドライン案では退職金も待遇格差を禁じる対象としている。
正規非正規待遇格差の本丸である基本給、賞与、退職金の待遇格差の禁止が明確になっている。
長澤運輸事件では「定年後再雇用」を理由として待遇格差を広く認める判断をしたが、差し戻し審は再雇用有期労働者も均等、均衡待遇の対象としている。
定年後再雇用を特殊な事情と評価し大きな格差を設けることは、違法という判断が出たのである。
一方、差し戻し審は違法な格差のラインを4割ダウンとしたが、この判断は根拠が示されておらず労働者側は上告して争う所となった。
経営もまた上告したが、非正規労働者に故無き待遇格差を設けるハードルは一層高くなった。
非正規労働者、とりわけ再雇用有期労働者はこの判決、ガイドラインを学習し格差を跳ね飛ばそう。
難波や梅田で多くの外国人観光客と出会う。
コンビニで外国人店員が販売しているのは普通の日常だ。
身近に外国人が行きかっている最近になって、政権党が外国人排斥の旗振り役に躍り出た。
高市首相は外国人政策担当大臣を新設、「秩序ある共生」をスローガンに強硬な外国人対策を行うと宣言している。しかし今のような外国人労働者を導入する制度を作ったのは歴代自民党政権ではないか。どのクチで「秩序ある」とか言うてるのか。
外国人犯罪が増え治安が悪化したとか、水源地周辺を外国人が買い占めている、とかのデマにはそれなりの対応があるだろう。
身近で働くようになった外国人労働者が国籍如何で劣悪な状況に追いやられることに我々労働組合は加担できない。そのようなことはいずれ自分の身に返ってくることだからだ。
昨年日本に「在留」する外国人(短期滞在観光客等は除く)は約396万人、そのうち雇用されて働いている人は257万人だ。
人口の約3%、雇用労働者の4%強は外国人だ。
日本社会の人手不足の雇用の場では外国人の存在感は大きい。
日本に在住する外国人は出入国管理庁(入管)から在留許可が出ている人たちだ。
在留許可は二種類あって、特定の活動(仕事)ができる資格と、特定の身分等に基づく資格がある。いわゆる「難民」もこれらの制度の枠内にある。
特定の身分とは、ブラジル等の日系人などの定住者や、特別永住者、永住者と呼ばれる人たちで、従事する仕事に制限はない。
前者の仕事に関連付けた資格には商売人や専門的な業務などにつく人の他に、技能実習(2027年から育成就労に変更)特定技能1号、2号という在留資格がある。
育成就労、特定技能は許可業種制となっており、介護、製造業、農林漁業、建設業などの労働現場だ。ビルメンテナンスも許可業種である。
昨年末で技能実習は45万人、特定技能では34万人の人たちが働いている。
技能実習が国の制度として始まったのが1993年、特定技能は2019年である。
2019年の国の方針では、2023年度には技能実習、特定技能併せて34万5千人を入れる予定だった。
既に昨年実数79万人でこれを大きく超えており、2028年度には123万人、50%増を予定している。つまり国は一貫して外国人労働者拡大方針をとってきたのだ。
技能実習制度が始まったのが1993年。バブル景気末期、人手不足で多くの企業が悲鳴をあげていた。
このころ太平ビル東京支店では、新聞求人の応募は外国人がほとんど、大阪支店では求人経費で利益が全部吹っ飛んだ。
このようなときに技能実習制度は産業技術の途上国移転のための研修を名目に「国際協力」として始まった。
自民党政権(とりわけ安倍首相)は「移民政策はとらない、定住外国人は不要」と国内向けに主張した。
技能実習生は日本に稼ぎに来ているのではなく研修に来ている、転籍していては仕事を覚えられない、という理屈で転籍禁止(勤め先を変える)とした。
実際は深刻な人手不足に悩む企業の要望を受け、安価な労働力として外国人労働者を招請した本音を隠して。
外国から「人身売買」「現代の奴隷制」とまで言われる技能実習、特定技能で働く外国人が直面する諸問題は、この自民党政策の二面性の帰結である。
制度発足当初、技能実習生は1年しか滞在が許されなかった。その後受け入れ企業の要請もあり改編が繰り返され5年まで延長したが、その間も転籍は出来なかった。
最低賃金も支払われなかったり、タコ部屋のようなところに押し込められたり、といった劣悪な労働環境は、転籍できない制度が可能にしたものだ。
ひどい環境でも転籍が出来ない制度が、パスポートを取り上げたりするような使用者に絶対有利な関係を作った。
労働者が劣悪な環境から逃れるすべは「失踪」して「転籍」するしかない。
逃げ出した労働者は2024年までの5年間に47000人、この人たちは在留資格違反(転籍した)の不法滞在者、オーバーステイとなってしまう。
在留期間中に家族帯同は許されておらず、若い労働者同士が一緒になって子供が出来てもともに暮らすことはできない。
また彼らは、本国と日本双方でブローカーの手を経て来日している人が多く、はなから多額の借金で縛られ働き始める。
この30年の間、在留期間の延長など弥縫的な手直しは行われたが、研修という偽りと転籍制度は維持され、そのため受け入れ態勢や労働条件の整備も進まなかった。
今般政府は「外国人育成就労法」を制定し従来の方針を転換、日本の技術を本国に持ち帰ってもらうための研修、という建前を投げ捨てた。
育成就労制度の目的を「人材育成、人材確保」とし、労働力確保のためということを認めた。
しかし従来3年間不可だった「転籍」は、新制度でも残された。
政府は条件次第で1年から2年で転籍可能になり改善されたという。しかし詳細にみれば、育成就労する90%以上には2年の転籍制限がかかっており、実質3年を2年としたものだ。
期間内に転籍が認められるのは虐待や人権侵害状態が明らかになった時等厳しい制限がかけられている。
また転籍先は同一職種内に限る、首都圏など大都市へ転籍させない制限をかけるなど、転籍不可で起こる使用者との力関係の隔絶解消にはほど遠い。
在留年限の制限なく、家族帯同も許可され、日本定住の可能性も開ける「特定技能2号」が育成就労で入ってくる外国人の目標だ。
しかし2号にたどり着くのに育成就労3年と特定技能1号5年の時間が必要だ。最初の2年は転籍禁止、合計8年は家族帯同も出来ない。
転籍不可という制度自体、日本の労働法を逸脱している。
労働契約法では有期契約の最長は3年だが「やむを得ない理由」があれば(誰でも普通に辞めてるけど)契約期間内でも退職→転籍の自由がある。無期契約の正社員はそのような留保なく退職できる。
労働基準法では有期契約でも1年を超えれば理由を問わず申し出さえしたらいつでも退職できる。
こういった労働契約解約の自由を日本の労働者に認めているのは、戦前広く見られた人身売買を伴う強制労働等の人権侵害を防ぐためだ。
日本人には無く、外国人にだけ適用される転籍制限は、つまるところ「すぐやめられたら採用経費が回収できない」「都会に逃げられたら困る」などの使用者の都合を反映したものだ。
そもそも多少の制度改善に方向を変えたのは、近い将来の深刻な人手不足を控えて、前記の「人身売買」批判などもあり、アジア各国からの労働力争奪戦で韓国、台湾などに遅れを取り始めているからである。
日本国憲法は職業選択の自由、居住、移転の自由を定めている。また奴隷的拘束および苦役からの自由も同様だ。
日本国内で労働する人々が、外国人だからという理由でこれらの基本的人権さえ確保されない状態は労働組合でなくても看過できない。
一部手直しをしたとはいえ、いまだ研修のための制限というお題目を唱え、その実使用者の採算性を優先するための転籍制限は廃止しなければならない。
このことと外国人がどのように働き、日本国内で暮らしていくかという制度設計とは、また別の次元の問題だ。
馬鹿げた外国人排斥を煽るのではなく、人権後進国との国際的評価を覆すよう政府自民党に求めなければならない。
高市首相は自民党総裁選挙に臨み、「働いて、働いて、働いてまいります」と宣言した。しかし、首相が身を粉にして働くという「頑張り」や「過労」の話ではない。その後に続いた**「働きたい改革」**という言葉を見逃してはならない。
高市首相は就任早々「日本成長戦略会議」を新設し、安倍政権が推し進めた「働き方改革」の見直しに着手した。その目玉が「働きたい改革」である。具体的には、現在の時間外労働の上限規制(月間100時間、年間720時間)の緩和や、裁量労働制の拡大だ。規制を緩和して「もっと働きたい」と訴えるが、一体誰が「もっと働きたい」と言っているのだろうか。戦略会議で規制緩和を主張しているのは経団連と日本商工会議所である。彼らの本音は「もっと働きたい」ではなく「もっと働かせたい」に違いない。過労死労働者の遺族は高市首相に「長時間労働を美徳に戻さないで」と抗議したが、これは決して杞憂ではないのである。
これまで長時間労働是正の試みは遅々として進まなかったが、安倍晋三首相が推し進めた2018年の「働き方改革関連法」により、初めて労働基準法に罰則付きの上限が設けられた。これは労働時間法制の画期的な進展であり、保守派の代表とも言われた安倍氏が実現させた功績である。高市首相は「もっと働きたい人がいる」という論理でこの規制をなし崩しにし、安倍氏の功績を無きものにしようとしている。
日本の労働時間は労働基準法で規定されている。第32条には「1日8時間、1週40時間」を超えて労働させてはならないと明記されているが、労働基準監督署長に届け出れば延長できる「36協定(サブロクキョーテー)」という例外措置が存在する。
通常は「月45時間、年360時間」が目安だが、特別条項を設ければ「年720時間」まで延長可能となる。さらに、一時的な需要に対応するため、「月100時間未満」「2〜6ヶ月平均80時間以内」という基準が設定されている。
この基準こそが、いわゆる「過労死ライン」そのものである。 監督署が過重労働による脳血管・心疾患を労災と認定する目安がこの数値である。月100時間を超えるような労働をすれば睡眠時間が削られ、疲労が回復せず、疾患のリスクが急激に高まるとの医学的見地から算出されたものだ。
さらに自動車運転手については年間960時間という例外的な上限が設けられており、これは毎月80時間の時間外労働を前提としている。過労死基準を大きく逸脱しているにもかかわらず、運送業界はこの上限さえ緩和するよう強く要望している。
罰則付きの上限規制を設けたはずの「働き方改革」も、残念ながら「過労死してしまう」時間数を上限としているのが実態である。高市首相の「働きたい改革」は、この危うい上限さえもさらに緩和しようとするものである。
一方、首相の検討加速指示を受け、上野厚生労働大臣は「上限が過労死認定ラインであることを踏まえて検討する必要がある」と述べた。この発言には、従来の「働き方改革」と今回の見直しとの矛盾が垣間見える。
日本の時間外労働規制は、国際水準と比してどうだろうか。 1886年のメーデー暴動(シカゴ)などを経て、ILO(国際労働機関)は1919年に第1号条約で「1日8時間、週48時間」を定めた。ところが日本はこの第1号条約すら批准できていない。日本政府の説明では、現行の労働基準法上の時間外労働規制が、条約の求める「厳格な許可要件」に達していないためとされている。 つまり、「働き方改革法」をもってしても、100年以上前の国際基準に達していないのだ。高市首相は、ここからさらに逆行し、規制を取っ払って無制限の長時間労働を可能にしようとしている。
日本の労働時間の最低基準が初めて定まったのは、1947年の労働基準法である。しかし、時間外労働規制は事実上野放しに近く、経済大国化と共に「エコノミックアニマル」と批判されるほどの長時間労働が常態化した。
その後、1986年の「前川リポート」などを経て、1987年に週40時間制が法制化され、1994年に実施された。現在の現役世代のほとんどは週休二日制以外を知らない。 しかし、労働時間規制が進む一方で、この頃から「過労死」という言葉が社会に現れた。
この背景には、時間外労働が事実上青天井だったことに加え、週40時間制の実施と引き換えに、変形労働時間制や裁量労働制など「柔軟化」という名の規制緩和が進められたことがある。労働時間短縮に逆行する法改正が同時に進んだことも、過労死を象徴とする長時間労働につながった。
この間、使用者に労働時間の適正把握義務や健康確保措置(医師面接など)が課され、長時間労働を規制する取り組みが進められた。これらは、「少子高齢化に対応し、経済成長と労働者の生活の質の向上を両立させる」という「働き方改革」方針の下に進められたものだ。
1990年代以降の新自由主義政策は、膨大な非正規労働者を生み出し、正規労働者には長時間労働など過重な負担を強いた。一方非正規労働者の低位な労働条件は労働力再生産さえ危うくし、少子化の一因となったといわれている。これは資本・企業の利益のみを追求した結果であり、社会の行き詰まりは明らかであり、軌道修正が必要な段階にある。
しかし今や国会の絶対多数を握った自民・維新政権は、「働き方改革関連法」でわずかに前進した上限規制を後戻りさせようとしている。政府は今春予定していた労基法改正案の国会上程を見送り、さらなる労働時間規制の「全面的な改悪」を目論んでいる。 同会議には連合会長も出席しているそうだが、労働組合の運動は大きく立ち遅れている。これは労働分野における一種のバックラッシュであり、日本社会をさらに壊す試みだ。総力を挙げて阻止すべき課題である。
2026年1月7日 398号
「迎春 新しい年が明けました 2026年 午年 26春闘は始まっています 2/26春闘要求提出に向け話し合いを進めていきましょう」を
にアップしました。
パート・有期雇用労働法が成立して5年。今年は法施行後5年の見直しの年にあたっています。労働政策審議会で検討が進んでいたガイドラインの見直しが、2025年11月21日に「ガイドライン(案)」として示されました。いくつかの注目すべき新設事項や変更によって、従来よりも一歩踏み込んだ指針となっています。
この指針の正式名称は「短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針」です。注目すべき新設項目として、まず挙げられるのは「賞与」の項です。
これは「長澤運輸事件」の最高裁判決を踏まえて新設されたといわれています。同事件の最高裁判決は、非正規労働者と正規労働者との一部手当の格差は違法と認めましたが、賃金の主要部分である基本給や賞与などの相違については不合理ではないとし、違法性を認めませんでした。この判決も、一定の条件のもとで格差を容認したものでしたが、一般には「最高裁が基本給・賞与の格差を広く認める方向性を示した」と理解されてきました。
しかし、今回のガイドライン案では以下のように述べています。
「賞与については……様々な性質および目的が含まれうるものであるが……違いに応じた均衡のとれた内容の賞与を支給せず……事情もない場合、当該賞与の相違は不合理と認められる……」
つまり、賃金の後払いや功労報償など、賞与支給の性質や目的が非正規労働者にも妥当する場合、正規労働者と均衡のとれた賞与を支給すべきであるということが追記されたのです。 これにより、非正規労働者も闘い方によっては、正規労働者と同様の賞与を要求できます。また会社側は、非正規労働者にだけ賞与を支給しない(あるいは均衡を欠いた支給をする)場合、それが不合理な格差ではないことを客観的に示さなければならなくなりました。
また、指針では「退職手当」についても新たに言及しています。内容は賞与に関する考え方とほぼ同様です。 すなわち、非正規労働者だからといって当然に退職手当が支給されないのは不合理であり、退職手当が賞与と同じような位置付けであれば、均衡のとれた支給が要求されます。
これも、非正規労働者への退職金不支給を容認した「メトロコマース事件」の最高裁判決を踏まえて新設されたといわれています。一般に浸透している「非正規への退職金不支給は許される」という理解に、一石を投じる内容となっています。
さらにガイドライン案では、住宅手当と家族手当についても項を新設しました。 住宅手当については、「ハマキョウレックス事件」の最高裁判決で非正規労働者への不支給が不合理ではないと判断されたことを踏まえた内容になっています。
具体的には、「転居を伴う配置の変更の有無に応じて支給されるものについて、通常の労働者と同一の転居を伴う配置の変更がある短時間・有期雇用労働者には、通常の労働者と同一の住宅手当を支給しなければならない」とされています。また注釈として、「転居を伴う配置の変更の有無にかかわらず支給されるものについても……不合理と認められる相違を設けてはならない」と明記されました。 つまり、条件に違いがない場合は、非正規労働者にも住宅手当の支給を求めているのです。
家族手当についてはより簡明で、「労働契約を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれている短時間・有期雇用労働者には、通常の労働者と同一の家族手当を支給しなければならない」と、疑いの余地のない表現になっています。
そもそも、これら三つの手当は今回のガイドライン案で初めて設定されたものです。従来のガイドラインには、これらについて同一賃金を要求する項目はありませんでした。 パート・有期雇用労働法の制定時、これらの手当に規制をかけることに経営側の抵抗が極めて大きかったといわれています。退職金や住宅・家族手当は、いわゆる「日本型終身雇用」を象徴するものです。 その意味で、ガイドライン案が不十分ながらもこの領域に踏み込んだことは、非正規労働者の闘いにおける大きな前進といえます。
以上の項目以外にも、「(指針に具体例として)該当しない場合であっても……待遇の相違が不合理と認められる可能性がある」という基本的な考え方が新設されました。
ガイドライン案の「基本的な考え方」では、非正規・正規間で待遇の決定基準に相違がある場合の取り扱いについて、次のような項を新設しています。 「待遇の相違は……主観的又は抽象的な説明では足りず……客観的および具体的な実態に照らして、不合理と認められるものであってはならない」としました。
ここで触れられているのは、いわゆる「正社員人材確保論」についてです。 つまり、「正社員は将来の役職者候補として、広い職務範囲や異動を前提に育成している」といった主観的・抽象的な説明だけでは、格差の理由として不十分であるということです。
上記2010年代の一連の最高裁判決を受けて同一労働同一賃金の掛け声も、一部手当は取り上げても基本給、賞与、退職金など賃金の主要部分には及ばないか、との声も聴かれたし経営法曹はそのように喧伝もしました。
しかし今回示されたガイドライン案には、そういった一般の受け止めとは相違する新たな内容が付加されています。基本給、賞与、退職金、住宅手当等々賃金のみならず全ての待遇に改めて相違の不合理性を問うものです。
一連の最高裁判決は旧労働契約法20条の規制で争われましたが、同条はパート・有期労働法に廃止、統合されました。パート・有期労働法は8条、9条によって待遇格差を禁じる二通りの条項を持っています。
実際には最高裁判決も一定の待遇格差を不合理とする判断を示していますが、今回ガイドライン案が不合理な待遇格差を禁じる方策をさらに詳細に示したことは、こういった法律の改編、再編と関係しているのかもしれません。
パート・有期労働法はまず9条において「通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者に対する差別取扱いの禁止」とタイトルを冠し、「短時間・有期雇用労働者であることを理由として、基本給、賞与、その他の待遇のそれぞれについて、差別的取り扱いをしてはならない」と明記しています。
ここでいう「基本給、賞与、その他の待遇」とは賃金のみならず、教育訓練、休暇、安全衛生、災害補償、解雇などすべての待遇に及びます。この場合の「待遇」は労働契約の内容である労働条件ではなく、雇用管理上の「待遇」一般を規制するとの理解が一般的と言われています。
法律の順番は逆ですが、9条が包括的差別取扱い禁止規定として先行し、その適用がない場合8条で「事業主は・・短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与、その他の待遇それぞれについて・・不合理と認められる相違を設けてはならない」と定めています。
8条は個別の「待遇」毎に検討する、という構造となっています。もちろん8条の検討対象も9条と同様すべての「待遇」であることは言うまでもありません。
パート・有期法を検討した労働政策審議会の報告に、当時の一定の危機感を表している以下の建議があります。
「正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間には賃金、福利厚生、教育訓練などの面 で待遇格差があるが、こうした格差は、若い世代の結婚・出産への影響により少子化の一 要因となるとともに、ひとり親家庭の貧困の要因となる等、将来にわたり社会全体へ影響 を及ぼすに至っている。
また、労働力人口が減少する中、能力開発機会の乏しい非正規 雇用労働者が増加することは、労働生産性向上の隘路ともなりかねない。」
少子化、ひとり親家庭の貧困、労働生産性の低下などへの言及をみれば、派遣法制定を始め膨大な非正規労働者を生み出した野放図な新自由主義に経営などの一定の反省を 示したモノとも読めるでしょうか。
またこの間の企業内外に膨大な非正規労働者の出現を阻止できなかった正社員労働組合運動も問われています。その意味で太平ビル分会の過去の運動の方向もまた問われねばなりません。
パート・有期労働法、そしてこのガイドライン案は同一企業内での均等・均衡をうたっているにすぎず、非正規労働者全体の苦境を解決する手段としては到底十分なものとは言えません。しかし今回のガイドライン案を詳細にみれば非正規労働者が活用しうる内容が沢山新設されており、まずはこれを足掛かりに今いる企業内で均等待遇を勝ち取りましょう。
通り一遍の正社員人材確保論はガイドライン案で木っ端みじんですよ。
大体ですね、9条にある通り「職務内容同一短時間・有期雇用労働者であって・・通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者については・・短時間・有期雇用労働者であることを理由として・・差別的取り扱いをしてはならない」のです。この場合待遇のアレコレの検討は要らないのです。
通勤交通費に合理的な待遇格差の理由があるわけないでしょう。
慶弔休暇などは職務の内容に直接関係するものではないでしょう。非正規に格差のある休暇を制定するなら不合理な待遇格差とみなされますよ。最高裁は「慶弔休暇の趣旨は、労働者が慶弔の行事に出席することを可能にする点にある。これは、契約期間の長短(有期か無期か)によって必要性が変わるものではない。」と言ってますよ。
ガイドライン案はガイドライン案だと居直る法律家もいるようですが、パート・有期労働法15条1項に以下のように定めています。
「厚生労働大臣は第6条から前条までに定める措置・・その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針を定めるものとする」
ガイドライン案は決して見過ごすことのできない、法律上の裏付けを持ったものとして出されていますよ。
全ての待遇について見直しましょうね。
太平ビルサービス分会は、11月26日(水)大東市民会館にて、25年冬季一時金等の団体交渉を実施し以下の通りで妥結しました。
正社員(基本給+役職に係る手当)×0.4ヶ月。
有期社員パート社員については、一時金案分表の0.4ヶ月相当額。
支払日 令和7年12月10日
詳細は、分会ニュースにて報告します。
要求・回答内容は組合員専用サイトで確認できます。