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強襲揚陸艦「アメリカ」の大阪港入港に断固反対します。

 27日、米海軍第7艦隊所属の強襲揚陸艦「アメリカ」が大阪港に入港しました。「アメリカ」は、全長約257メートル、幅約32メートルの大型艦船で、乗員数は3,000人。約42メートルの甲板からは最新のステルス戦闘機F35Bやヘリコプター計22機が45分以内に発進可能です。

 今回の寄港は、九州・沖縄で離島の防衛や奪還を想定して、2月27日から3月17日まで行われてる日米共同訓練「アイアン・フィスト」の一環で、乗員交代と物資補給のため、大阪港に2日程度停泊します。

 「アイアン・フィスト」には、自衛隊側からは、「日本版海兵隊」といわれる水陸機動団のほか、ヘリコプター部隊、海上自衛隊の輸送艦くにさきなどが、アメリカ軍側からは、強襲揚陸艦アメリカの他に、西太平洋の有事で最初に投入される米海兵隊第31海兵遠征部隊(31MEU、司令部・沖縄)などが参加します。

自衛隊は、今回の訓練の目的を、「南西地域における島しょ防衛のための日米共同の水陸両用作戦遂行能力等を向上させるとともに、日米同盟の結束の強さを示すこと」としています。

 私たちは、対中国を前提に南西地域の戦場化を想定して行われる日米の共同軍事演習と大阪港の軍事利用に断固反対します。

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ガンバレ!全港湾沖縄地本

 全日本港湾労働組合沖縄地方本部は、米海軍のミサイル駆逐艦「ラファエル・ペラルタ」が、石垣港に入港や沖合い停泊した場合、3月11日から14日までの4日間、石垣港と那覇港で全面ストライキを行うことを明らかにしました。

 「ラファエル・ペラルタ」は、全長150メートル、大砲と最新型のイージスシステムを搭載しています。 イージス・システムとは、約500km離れた154の目標を、同時に探知・処理・追跡でき、そのうち15~18の目標に対して同時に対空ミサイルを撃てるとされています。

 「ラファエル・ペラルタ」は、オーストラリア北東海域で自衛隊と、済州島の沖合いや朝鮮半島の東海域で韓国軍と共同軍事演習を行うなど、アジア・太平洋地域で広く軍事活動を行っています。「物資の補給と乗組員の休養」のための石垣港の使用は、軍事活動の一環であり、港湾の軍事利用を既成事実化していこうとするものです。

 2023年1月に開かれた日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)では、「空港及び港湾の柔軟な使用」の重要性が強調され、「演習や検討作業を通じて協力する」ことが決まりました。その後、民間航空以外の目的には使用しないことになっている沖縄県宮古島市の下地島空港を海兵隊が訓練に使おうとしたり、海軍の掃海艦が石垣島や小樽に寄港したりといった動きが続いています(2023/10/27 朝日)。

 私たちは、港の軍事利用を阻止するために、ストライキで立ち上がる全港湾沖縄地本の闘いを断固支持します。

ガンバレ、全港湾沖縄地本!

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岸田政権のもとでの「経済安保」法案の制定に断固として反対します

 岸田政権のもとで、秘密保護法の経済版である「経済安保」法案が、制定されようとしています。
 法案は、「重要経済基盤」に関する計画や脆弱性、革新技術など、漏えいすると安全保障に「支障」を及ぼす恐れがあるものを「重要経済安保情報」として、国が任意に指定し、漏えいした場合には最長5年の拘禁刑を科すというものです。
 さらに法案では、「重要経済安保情報」を扱う人を認定するために、「重要経済基盤を壊す活動をしていないか」や家族、国籍、犯罪歴などを調査する「セキュリティー・クリアランス(適性評価)」を、民間人や公務員を対象に広く行うとしています。
 そして、国は、港湾運送事業も「経済安保」法上の「重要経済基盤」に追加するとしています(2024.1.25日経新聞)。

 港の労働運動への調査、監視、弾圧を強化しようとする「経済安保」法案の制定に断固として反対します。

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地平線 387号をアップしました

2024年2月1日 387号
物価高、インフレで「実質賃金」は減少し続けています人間らしく生き抜くために24春闘を闘い成果を実現しよう」を

建設支部・各分会機関誌>建設支部「地平線」

にアップしました。

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年収の壁を乗り越え、パートタイマーの低賃金を打ち破ろう

政府は「年収の壁・支援強化パッケージ」を打ち出しています。直接には壁を意識した調整を克服し就労を拡大させようとするものですが、その影響はパートタイマー労働者の働き方に変動をもたらすものです。実際に働き方は変わるのでしょうか。

新たな年収の壁

支援パッケージでは「短時間雇用者の106万円」と「第3号被保険者の130万」を対象としています。これはいずれも有配偶者女性の年収の制約という面が大きいのですが、特に106万円は2016年から始まったパートタイマー(週20時間以上、月収8.8万円以上)への被用者保険への加入義務化がもたらした新たな壁です。130万円の壁は年金、健保、介護保険などの社会保険料負担を回避するため、有配偶者女性の働き方を大きく制限してきたといわれてきました。具体的には収入が壁を越えないようにその手前で就労調整が行われてきました。106万の新たな壁も同様の制限を課するものとなると懸念されています。

106万は壁となったか

ではパートタイマーへの被用者保険の拡大は実際に新たな壁として立ちはだかっているのでしょうか。下図(お茶の水女子大学永瀬伸子教授による)を見てください。「第1号被保険者」とは厚生年金被保険者のうち民間事業所に使用されるものを言います。縦軸は人数、横軸は月収を表しています。グラフは被用者保険の拡大が始まった2016年から2020年までの短時間被保険者の推移を表すものです。高い方の折れ線グラフ⑥から➉が女性、➉は拡大が始まった2016年、⑥は直近の2020年を表します。そうすると➉の拡大が始まった年の細かい破線から⑥の実践まで人数は高くなり(増加)月収のピークは右に移動(これも増加)しています。人数の増加は2016年が被保険者数501人以上の事業所をパートタイマー加入の対象としていたものが2022年の101人以上への拡大を経て2024年には51人以上の事業所へと拡大していっている結果です。月収の増加は壁を越えたパートタイマーの賃金が増加していることを示しています。グラフの対象期間を考えると賃金単価のアップはさほどではなかったと思われます。要因としては個々の労働者の働く時間数の増加があったと推定できます。つまり壁を越えることでパートタイマーの働き方の変化がおこり始めたといえるのです。

EPSON MFP image

年収の壁は変動しつつある

新たな106万円の壁も、その他従来の壁も有配偶女性の収入制限の問題とされてきました。しかし実際には進んで低賃金を選択する「主婦のパートタイマー」の存在は、他のそれ以外のパートタイマー賃金を低く留める錘として作用してきた側面があります。最近よく言われる単身女性労働者の低賃金の一因ともなっていると考えられています。一方事業主にとっては社会保険料事業主負担無しで低賃金パートを雇用できる「パートに安く働いてもらう」都合の良い制度でした。しかし既に働く女性の意識や生活全般の変化は従来の制度の枠を越えていく方向を示しています。国民年金3号被保険者制度の見直しが目前に迫っているといわれていますが「男は外で働き、女は家庭を守る」というかつての姿が大きく変わり、制度が息を切らして追いかけている現状の一断面ではないでしょうか。

「年収の壁・支援強化パッケージ」で壁を越えよう

106万円の壁を前にしたパートタイマーの統計の推移は、実際に壁を越える選択をする人の増加と、収入の増加を示しています。これから壁を越えようとしている人も、すでに壁を越えた人も互いに満足いく結果を生み出すのが労働組合の役割です。「年収の壁・支援強化パッケージ」を活用しパートタイマー、非正規労働者の賃金引き上げを勝ち取りましょう。